ハイチの唯一の【世界遺産】シタデル、サン=スーシ城へ ・ハイチ 2014年05月22日 【世界遺産 シタデル、サン=スーシ城】朝八時半、昨日の運転手に一日お願いしてあったので宿まで迎えに来てもらう。本来であればバスやタプタプと呼ばれる乗合トラックなどを使って行ってみたかったのですが、言葉も治安もわからんので安全を取ってタクシーを利用しました。タクシーでそのお城まではだいたい40分とかくらいかな。正確には覚えていませんがなかなか遠いなという印象でした。そしてなんなく辿り着いた【世界遺産】!と思いきや、ここからの道のりが長かった… まずハイチ唯一の世界遺産である此処、いろんな手段でお金を絞りに来ます。入場料がUS$5。そしてガイド料がUS$25。ガイドは要らないと延々断ったんだけど、初めて此処に来たなら無いと行けないとか言われ続けたので諦めてガイドも付けました。終わってみると特にいなくても問題はなかったなと思うガイドですが、いろいろわからないことを教えてくれるので面白いではありました。入ってすぐ、目の前にサン=スーシ城が見えます。 これは初代ハイチ国王となったアンリ・クリストフという人が住むのに使っていたお城。1842年の地震で壊れてしまったそうですが、特に復元されることはなく、ボロボロの状態でそのまま放置されています。ガイドと歩くと、ここが何の部屋、ここが何の部屋という具合に教えてくれます。 アンリ・クリストフが最終的に自殺した部屋。ここで自分に銀の銃弾を撃ち込んで死んだと言われているそうです。(wikiだと黄金の銃弾と書かれている) 城から入り口を見下ろしたらこんな感じ。城を抜けた先には「ジャッジメントツリー」と呼ばれる木が生えている。 この木で絞首刑を行ったことからそう呼ばれているんだとか。城周辺には他にも馬小屋や兵の待機所などいろいろな建物があります。この城の名前「サン=スーシ」というのはフランス語で「憂いなし」という意味らしいです。吉光。【シタデルへの道のり】ここまでは入り口からすぐなんだけど、さらに山の上にあるシタデルという城へ向かおうとするとこっからが大変。まずガイドのおっさんに「シタデルまで行くにはこれから三時間坂道を登るぞ」と脅される。そんなに⁉諸々で疲労困憊かつサンダルの僕にはおそらく無理であろう時間と距離である。そこで示される甘い選択肢。・城まで馬で登る US$15~30・途中までバイクで登る US$10また絞りに来ます。そして何故か最初の入り口で馬に乗るというと$15なんですが、ここで乗りたいというと$30のようです。なにゆえ。馬は高いしこないだ僕のケツが大ダメージを受けたしということでバイクを利用。 このバイクに三人乗りで、写真のような石畳で急な坂道をブンブン登る。バイクでこんな坂登れるの⁉っていうような角度のところもブンブンクネクネ。これ歩いてたら途中で俺力尽きてただろうな…と思いました。バイクでけっこう登ってからそっからは歩き。 ここからまた1時間弱くらい歩きました。それだけなのにキツイ。己の体力の無さにガッカリしつつ、よくこんなところに城なんか建てられたなぁと思う。道中ちょいちょい見えるシタデルさん。 けっこう雲がかかりやすい場所らしく、こんなにくっきり見えることは珍しいんだそうです。さらに途中からは何故かこんな道を進む。 普通に石畳の道もあるんだけど「こっちが本来の昔からの道だ。さらに新しい道よりも短いからショートカットになる。さぁ行くぞ!」ということでここを登る。途中お爺さんに抜かれ、「まぁ若いから仕方ないさ(皮肉)」と言われたので意地になって抜き返してなんとかシタデル到着!まず出迎えてくれるのは砲弾の山。キャノンボール。中はこんな要塞具合。いろんな大砲、火薬庫、そして刑務所まであります。 このお城から見渡す眺め。一面大自然。 改めてよくこんなところに城作ったなと。これはどこから敵が攻めてきても見えるように、という要塞だったそうです。湾まで見えるので船も監視していたんだとか。でも結局ここへフランス軍が攻めてくることはなかったので、使われることなく役目を終えたお城。そういえばここの大砲は一度に弾を15個入れて、それをまとめて発射するという散弾みたいなタイプのものがありました。僕はてっきり大砲って一発ずつ撃つもんだと思っていたので驚きでした。ムッチ無知。帰りはまた同じルートなので省略。待っててもらったタクシーでまっすぐ町まで戻りました。【カパイシャンの町】あとはふらふらカパイシャンを街歩き。二日目でだいたい町の雰囲気も掴め、治安も問題ないと判断したので一眼ぶら下げて散歩しました。僕は特に何事もありませんでしたが、行かれる方は気を付けてください。ハイチの男子学生。制服もみんな綺麗で失礼ながら意外に感じました。カパイシャンには少ないながらも英語を話せる人がいて、街中をふらふらしているとよく話しかけられる。それは他の国のように何かをくれ、何か買ってくれ、っていうんじゃなくて(そういう人もいるけど)「どっから来たの?この町のことはどう思う?」と聞いてくる。そういう人たちと話していると彼らはよく「civil」「civilize」という言葉を口にして、ここにはそれがあるんだと言う。なんて訳すのが最適なのかわからないけど、とにかくこの町は社会秩序があって人々は集団における市民として生活をしているんだ、という意味であると思う。彼らにとってはそれが誇りで、だからこそ「ハイチ」として一纏めに「治安が悪い」と思われたくないのだろうと感じた。カパイシャンの人たちはとても優しい。フランス語が読めなかったり話せなかったりしてこまっていると、フラッとやって来てその場で通訳をして去っていってくれたりする。ハイチの現状や周辺のことを考えると、とても不思議なバランスで保たれている町だなと実感する。 カパイシャンの女の子たち。けっこうみんなこの髪型。 ハイチで初めて正面から写真を撮らせてもらった女の子。身振り手振りで「写真撮って良い?」って聞いたらコクコクコクコクと高速で頷いてくれたので。町中でちょっと話したおっちゃんの友達が床屋さんだというので、髪も伸びてきているしちょうどいいやと切ってもらいました。めっちゃ丁寧に整えてくれて、頼んでないけど伸びてた髭も綺麗に剃ってくれました。これで何歳か若返って実年齢と見た目が近づいたはず!この床屋のおじちゃんとはfacebookのアカウントも交換して友達になりました。そんな楽しいハイチの一日でありました。明日はもうドミニカ共和国のサントドミンゴへ戻りまする。最後まで読んでいただきありがとうございました。ほんと気軽にコメントいただけると心から喜びます。 ●今までに行った場所一覧はこちらから → 『世界一周で周った場所一覧』 PR