ホルボックスの終わらない一日 ・メキシコ 2014年04月15日 昨晩は遅くまで月食を見ながら浜で騒いでいたので、遅めの起床。それでも9時頃にはしっかり活動を開始し、自転車を借りて島の散策開始。僕の泊まっていた「Tribu Hostel」のすぐそばにもレンタル自転車屋さんはあったんですが、少し中心地の東まで歩くととても安いところを見つけられたのでそこで借りました。1時間で15ペソ。一日100ペソ。他のところだと三時間で100ペソでした。この日の相棒自転車君。しかし彼にはブレーキが付いていない。なぜ。日本だと今じゃ公道走れないタイプの子です。あれ?ということはもしかして?と思って何となくペダルを逆回転させようと思ったら急ブレーキ!こんな見た目の自転車なのにこのタイプのブレーキを採用しているの?何故?国によってはこっちのほうが多かったりするのかな。わかんないけど。個人的には走りながらなんとなく癖でペダルを逆回転させたりするからこの仕様苦手。実際この日も何回か意図せず急ブレーキがかかって若干困りました。自転車でほんのちょっと走って辿り着いた浜はこんなところ。 綺麗!そして独り占め!泳ぐように掃除?はされていないようでそこらに海藻がぷかぷかしてたり浜で干からびてたり。ちょいちょいこの海藻を回収しているおじさんを目撃しました。泳ぐ用のところじゃないのかもしれないけど、別に泳げるしここら辺まで自転車で来て日差しによる暑さが限界を迎えたので一人で海に飛び込む。飛び込むってもここもかなり遠浅だけどね。なんの期待もせず暑さを避けるために入った海だったけど、そこらには彼らがたくさんおりました! おー!カブトガニ!生きた化石!思わぬ収穫!水族館だとかどっかの市場に吊るされて売られているのだとかは見たことあったけど、野生でみたのは初めてだったように思います。ヒューって頑張って逃げるんだけどどう頑張っても僕のほうが移動は早いのでツンツンしつつ追跡して遊びました。ごめんカブトガニ君。つがいもいた! 後ろのちっこいほうが雄なんだったっけか?たしか前がした食事のおこぼれしかもらえないから後ろのカブトガニは可愛そうだなぁと小学生の時に思った記憶があります。何がどうなって交尾しているのかな。そういやトンボもどうなってるのかよく知らない。小学生の時は飛びながら卵産むんだすごいなぁと思って、中学生の時にはこいつら公衆の面前で交尾しながら飛び回ってんのかよ(笑)と思って、高校生はそんなんどうでもよくて、そして今は交尾しているトンボに気付きすらしなくなった。寂しい。単純に数が減っただけなのかもしれないけど、それならそれでなお寂しい。カブトガニを延々追跡していたらカメラに軽くゴスッて何かがぶつかった。 ふぐー!ごめんね前方不注意でした。このあとプックーッて膨らんでしばしそこらを彷徨っておられました。膨らんで怒ってらっしゃる姿を写真におさめるのは失礼な気がしたので撮りませんでした。あとは泳いだり自転車で移動したりもろもろしたんだけど特に面白いことはなく終了。どっかでフラミンゴ見られるよ!って言われていたんだけど、こないだ見たしその場所がわからんかったので特に探しませんでした。昼食!朝食食べてないけど! 海鮮タコス!旨いです。カンクンやこのあたりだと食べることのできるタコス。旨いです。とくにエビの入ったのが美味しい。午後は昨日の疲れもあって昼寝したり近くを適当に散歩したりして過ごす。この島にはそこら中にカラフルな絵が描いてあって散歩も全然飽きません。レディガガみたいな海賊の絵。可愛い女の子の海賊の絵(たぶん) 薄紫の目の家。 で、これなんなの。鋭利で長い男性器による超能力で魚を浮かび上がらせているのかと思ったらどうやら釣竿を持っているみたい。それよりその顔は何なのさ。体の質感もなんなのさ。どうやったらこの絵のアイディアが浮かぶのか本当に謎。ちょっと怖い。可愛い犬もたくさんいる。 この島には雑種なのかただのデブなのかわからんけどチワワがでっぷりした感じの犬がちょいちょいいる。写真撮ってないけど。あんまり可愛くない。でもたしかチワワってメキシコ原産の犬なんだよね。ぜんぜんメキシコ感ないけど、たしかそういう名前の州かどっかの犬のはず。夕陽。 南の島で満点の星空。 星撮るのほんと難しい。もうちょい思い通りに撮りたいものであります。今日は特に何もしていないけど、南の島を満喫した感があるから満足だや、と中庭のハンモックでゆらゆら。そしたら昨日少しだけ会話したような気がする女性が通って「バー行かないの?」と。ここの宿の中にはバーがありまして、どうやら夜はみんなそこで飲むらしい。昨日の海での気まずい一幕も頭を過り、今日はいいやーと断る。昨日トムに恥ずかしがらずに話せって言われてたのにね!でも彼女はそこで引かず、私の友達たちと飲もうよーおいでおいでーな感じ。疲れてんだーお金ないんだーと頑張るもののなかなか諦めてくれない。優しい人なんだろうけども…。結局なんだかんだもう少しして気が向いたら行くよー的な話に落ち着く。自分大学の時からこんな適当な断り方ばっかりだなーと思いながら部屋へ引っ込みました。バーへ行く気は時に無く。引っ込んだ部屋でしばし休んでいたら同室のアルゼンチンのおじちゃんが部屋へ。「何やってんだ?飲みにいかないのか?」またお誘い。お金ないから今日はやめとくよーの返答に「よっしゃおじさんがビールおごってやろう!」…。ありがとうございます。断る理由がなくなってしまった!素直に一緒にバーへ。おじさんにビールを一瓶もらい飲む。おじさんスペイン語ペラペラ、英語苦手。僕はスペイン語ほんのちょっと、英語苦手。なんとなくお互い頑張って意思の疎通。そこへ加わる昨日のフィリップ・シーモア・ホフマン似の男リック、同室のメキシコ人ホセ、同じく同室のメキシコ人の女の子(名前が発音できなくて覚えられず)。そこへさっき声をかけてくれた女の子ジェニファーも加わったりでみんなで楽しく飲みました。遅かったじゃーんってことでテキーラで乾杯。乾杯のお話。乾杯ってスペイン語では「サルー」、英語では「チアーズ(カタカナこれでいい?)」なんだけど、日本語ではなんていうんだ?って話になって「かんぱーい」を教えたんだけど、思ったよりもみんなこの響きが気に入ったようで、バーの他の客にも広がってみんなでカンパーイ!って言っている、そんなメキシコの小島の夜。わざわざみんな三回乾杯するの。「サルゥー…」(テンションあがらんな…)(みんな口角下げて首かしげたりする)「チアーズ…」(これも違うな…)(肩をすくめて両掌を上に向けるポーズ)最後に溜めて、「カンッ‼‼パァーイ‼‼‼」(ひゃほー!!)(めっちゃ笑顔!)みたいな感じ。其処彼処からの「かんぱーい」を聞きながら更けていく夜、増えていく酒の量。ビールから始まり、ウォッカのオレンジ割り、パイン割り、テキーラショット。みんな特にべろんべろんということはなく、楽しく陽気な時間。以下、会話抜粋。メキシコの女の子。(名前発音出来なかった子)「コージ!私日本の作家の本けっこう読んでるのよ!」『お、誰の本読んでるの?』「ハルキ ムラカミ!」『おー、村上春樹。やっぱり他の国でも知られているんだねー』「あとは、ヤスカタ!ヤスカタ…?ヤスカタ……トゥルウィ?」『誰だ?ヤスカタトゥルウィ…?あ、ヤスタカ ツツイ?』「そうそう!そのそうだった!あとはユキオミシマ!セップクしちゃったんだよね!」『おおー、すごいたくさん知ってるね』「あとはアニメもたくさん!ハヤオミヤザキでしょー、それと、ビーガタエイチケイ!」『…B型H系⁉あのB型H系?』「ヤマダ!」どうやら間違いなくあの漫画のB型H系のようです。日本じゃ全然有名じゃないように思うんだけど、何故かメキシコでは知られていました。今は違法アップロードされてスペイン語字幕のついている動画が溢れているからそういうので見ているのかな?そしてそういうのでアニメを知っている人は、タイトルをそのままローマ字にしたので見ているから日本語のタイトルを知っているのだと思います。面白い。興味深いという意味で。あとはなんの話したんだっけな、けっこう日本アニメの話をしたんだけど忘れてしまいました。あとから話に入ってきたリックは「日本のアニメの話をするならゴーストインザシェル(攻殻機動隊)を見てからじゃなきゃ駄目だぜ!なぁコージ」って言ってて「その通りだぜリック!」ってまた盛り上がりました。タチコマ可愛すぎる。誰かとアニメ談義がしたい。日本語でさ。みんなエルゴ・プラクシーを見ようそうしよう。おすすめ。ピノより可愛いキャラクターはいない。深夜2時、宿併設のバー閉店。解散かな?と思ったところでみんなが「よーし二軒目行くかー、ほらコージも行くぞー」と自然に移動。なんとなくついてって着いたのは音楽ガンガンでミラーボール回っている感じのところ。みんな騒いでいるけど、僕は端で静かに飲む。てかここでみんなやっている踊りの踊り方がわからない。足は音楽に合わせて四拍で動いていて、右左交互に前後する感じ。そして上半身はその半分の拍数でクルンクルン肩でリズムとる感じ。なんていうのこういうノリ方。伝わるかな。とりあえずこれがなんなんだかわからんす。こういうダンスホール?クラブ?みたいなの行ったことないし。だから眺めていたら改めてリック(フィリップ・シーモア・ホフマンっていうかリプリーのフレディ)が「ジャパニーズボーイは踊れないのかー?」なんて言ってくるもんだから、もう気分はトム・リプリー。やってみたらとりあえず踊れた(らしい)。「なんだよ踊れるんじゃないか!」ってリックは言っていたけどよくわからん。そして数分そのまま踊ったけど楽しさがわからんかったのでやめて酒を飲む作業に戻りました。ある程度飲んで踊って、そのあとは海へ。ここらあたりから誰がいたのか、どこで誰が帰ったのか記憶が定かじゃない。酒ならまだまだあるぜー!って元気なリック。 僕、リック、名前発音できない子、ホセはドミトリーで同じ部屋だったので「ルーミーズ(同じ部屋の人らの意)」だぜーとかってはしゃいでいた。たぶん同室のアルゼンチンのおじちゃんはもう帰っていたと思う。海でまた別の団体と合体。ブラジル人のがたい良い兄ちゃんと現地の若者と、なんか火とかライトを振り回している若者たち。 左かから同室のリック、ホセ、海岸であったガタイの良いブラジル人。 ライト貸してもらってみんなで遊ぶ。羽が生えたみたいなジェニファー。 なんか真顔のリック。こんな具合にさらに夜は更け、というか夜はもう開け始め、一人また一人と帰り始める。しかし残った僕とリックは「朝日を拝もうぜ!」とテンション最高潮。みんなが「いや、俺らはもう寝る」と帰っても二人で頑張る僕とリック。 やっとこさ開けるかな?ってな時間。でも僕らのテンションはこれ。 そして日が上ったー!でも木邪魔で見えないー!! この時の泥酔動画↓こんな具合にリックと二人で朝を迎え、どういうテンションなのかこの後ふたり全裸で海に突っ込んでけっこうな時間泳いでました。本気でクロール対決とかした。なんだったんだろうか。そんな4月15日、日本を出発してちょうど三カ月目の終わらないホルボックスの一日でした。翌朝起きたらいたるところをケガしていてシーツが血だらけだったのはまた別のお話。 ●今までに行った場所一覧はこちらから → 『世界一周で周った場所一覧』 PR