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SpiltMilk

デジタル一眼レフカメラ「EOS6D」と「60D」でのあれこれ。世界一周やめての途中で帰国した阿呆の写真・動画ブログのはずだったんだけど最近なんなんだかよくわからなくなってきている適当な何かしら。

反政府ゲリラ組織「サパティスタ民族解放軍」の村、オベンティックへ

朝、昨日は夕暮れに到着したため、そんなに町を見られていなかったのでとりあえず散策を開始。

昨晩ライブをしていた広場を眺めたりプラプラプラプラ。
この町の前に滞在していたサンペドロの宿(Casa de Nagare)の奥さん(ガビさん)に、「クリストバル教会から町を見下ろすことが出来る」と聞いていたので早速行ってみる。



おおー、長い階段。左上に小さく見えているのがサンクリストバル教会。
まっすぐ登るかと思いきやジグザグに蛇行しながら登る階段。途中にはちょいちょい犬がいる。なぞの少年たちもいる。メモ帳差し出して「名前を書いて!」と言ってくる。何故かと聞いても答えない。とりあえず何度かやり取りをしたんだけど、意味が分からんかったので無視して突破。なんかにやにやしながらこっち見てるのが嫌な感じでした。たぶん名前書かせてから募金に持ち込むのだと思う。

そんなこんな到着した上からの眺め!どーん…?
…。木の邪魔さ加減よ。あんまりスカッとした景色は見られません!葉が落ちている時期ならいいのかな?
教会は白と赤(?)のちっちゃくて可愛い教会。赤色の種類を言えるようになりたい。上の写真の階段途中にあるベンチの色って何色?
教会の中に入ると天井と通路の中心は同じなんですが、正面の装飾が若干左にずれているので左右対称になっておらず、絶妙なむずむず感を味あわされます。

続いてフラフラ。なんかいた。
ポップなRPGとかに出てきそうなお城。スーパーマリオRPGとか。
これはなんなんだろう。よくわかりません。微妙に傾いているのか全く写真の平行が取れませんでした。

さらに続いてフラフラと市場を歩いていたら急になんか出てきた。

サントドミンゴ寺院?たぶん。でっかい。そしてかっこいい。でもデカいからどこが正面なのかはよくわかっていない。
この町の市場はみんな店ごとに白い布で覆われているので全体的に白い印象。デカい公園全体が市場なんだけど、店は全部内側を向いているから外から見ると白い何かよくわからない空間でしかない。

特に買う気もないけど市場の中を歩く。面白い刺繍の服だなーとか、これお土産にいいなー、でもなんで自分がお土産にいいなと思うものはなんの使用用途もなくでかいのかなーとか適当適当。
そしたら目に入ってきたのがこれら!

雑にしか写真撮れてないのでわかりづらいかもしれませんが、これはただの指紋のデザインじゃなくて、目と口の部分がくり抜かれている目だし帽と指紋が合体したデザイン。
そしてこれはバンダナを口に巻いている女性。

あれ?これってサパティスタ?(だっけ?)、と思ったわけであります。別にTシャツが欲しいと思ったのではないのです。Tシャツ着ないし。それでもう少し周りも見てみるとマルコス副司令のデザインTシャツもあった!あの目だし帽して帽子かぶってるやつ。こりゃ間違いなくサパティスタのだなーと気付く。こんなグッズ的なのあるんだなー。

僕自身サパティスタ自体名前と若干のなにかしらを知っている程度だったもので、なんでこんなところに売っているのかなーと思いつつ宿に戻って検索してみる。するとなんと1994年にサパティスタが武装蜂起した4都市のうちの一つがここサンクリストバル・デ・ラス・カサスでした!知らんかった!

さらに!
なんとここから一時間ちょいで「オベンティック」という彼らの居住区へも行くことが出来るのだと!全然知らんかった!
一応ほんのちょっとだけサパティスタについて説明をしておくと、かつては武力による革命(目的は貧困層の救済)を行おうとしていた方たちですが、今現在は武力を用いない革命のやり方 にシフトしており、世界的に新しい革命の形であると評価されているゲリラ組織。でも武力用いなくても「ゲリラ」なのかな。そう自称をしているらしいからそうなんだろうけども。情報も武器的なことかな。
先住民族を主体とした組織ですが、一応リーダーとされている「マルコス副司令」は非先住民族。

興味があれば個々人調べてくだされ。

歴史やら現状やらを何となく学び、時間もあることだし行くことにしました。行き方わからんけど。


まず得た情報は、
・バスで行ける。
・居住区へ入るには面接が必要
・壁に描かれた素敵な絵がたくさんある。
この3つのみ。

め、面接?まぁなんとかなるべ。

とりあえずバスがありそうな方面へ歩く。
でもバスはたくさんあるんだけど行先が全然違うので、人に聞きながら捜索。
「私はオベンティックへ行きたい、バス、何処で、乗れる?」的な発言しまくり。
みんなとても親切だったのでほどなくメルカドを少し北に行ったところで発見。
乗合バス、33ペソ。264円。
途中人が乗ったり下りたりしながら一時間ちょいで到着。
運転手に「オベンティック」とだけ言われ、礼を言いつつ下車。

こんなとこ。
写ってるのが乗ってきた乗合バス。
周りにちょろちょろ建物があるだけで村的なものはないんですが…と思いながらちょっとあるくとそれっぽい場所がありました。この道から横にそれてまっすぐに下る100mくらいの道があり、その両側に家が並んでいるという場所。説明下手くそか!
何故ここがそれっぽいかというと道が鉄の柵で通行止めにされているからであって、そしてさらにバンダナで顔を隠した門番がいるからである。怖い。
(上の写真で赤い車が入ろうとしているのがその道。車の目の前には赤い柵があって、100mくらい下り道がある。)

どうしよ。超一人ぼっち。門番めっちゃこっち見てる(二人)。よっしゃ!と気合を入れてから一旦様子見で通過。でも何も無かったので戻って来て門番に話しかけてみました。
「ここ、オベンティック?入りたいです」
カタコト。カタコト音がなるお人形さんなんじゃないかと思うくらいに片言(?)。
門番の人の回答。
「ぺらぺーら」
ああ、なるほど、理解不能です。下調べしなさすぎだったかなとかすかな後悔が過る。

「ぺらぺーら」
「えーと」
「ぺらぺーら」
「ワタシ、ハイリタイ」
「ぺらぺーら」
「可能?無理?」
「ぺらぺーら」

みたいな会話。これでも頑張ったほう。
そしたら門番のうちの一人が「お前そこで待っとけ」的なことを言ってどっかへ行きました。
たぶんそう言われたのだろうと大人しく突っ立って待つ。
門番はすぐに戻ってきたんだけど、「まだ待っとけ」的な仕草をしたのでまだ大人しく待つ。

暑い。

数分したところで別な男性登場。柵まで真っ直ぐ歩いて来て僕に手招き。
そして柵越しに始まりました、面接!
名前、国籍、職業とかはだいたい質問もわかったし、回答も出来たんだけど、徐々に質問が難しくなる。たぶんここへきた目的、なのかな?何きかれてるかよくわかんなかったんだけど、面接のおじさんが優しくて少し英語混ぜてくれたり身振りで示してくれたりでなんとか理解。
しかし「絵を見に来た」が言えない。「ワタシ、ノゾム、ミル、エ」みたいな感じ。なかなか通じなくてこっちも身振りでなんとかなった。
次が「なんちゃらティエネスなんちゃらオーガナイズなんちゃら」とかそんな質問。聞き取れたのは英語のHAVEにあたるティエネスとオーガナイズという単語のみ。組織?組織持ってますかって何?と思ってから、こういう場合の質問ってどんなんされるかねと考えて、たぶん思想信条、宗教とかそういう組織のこと聞いてるんだろうなと判断。
「ノ テンゴ(持ってません)」と回答。
思想信条とか持ってないってどう取られるのかなと思ったけど特に問題なく。あとはたぶん此処に来たの何回目?って聞かれて初めてだと答えて終了。

「そのまま待ってて」と言い残してさるおじさん。誰かに今の内容を話してまた判断するのかな?
それにしてもこの待ち時間が長い。20分くらいかな、またお日様の下で柵の前に立ってるだけ。でもなんとなく雰囲気にも慣れてきて、門番の人に「あなたの写真撮って良い?」って聞いて「NO!」って言われたりしつつのんびりしてました。

その後戻ってきたおじさんに良いよと柵を通されてあっさり中に入ることが出来ました。
と、思ったんだけど、何やら別な家に連れていかれ、そこで少し偉いのであろう方と少しお話。
全然何を言われているのかわからなかったけど、とりあえず写真は撮ってもいいけど人を映してはダメだと言われたことだけはわかりました。
話し終えてから座って待っていると二人の女性が現れ、この二人と一緒に見て回れと言われる。

了解です。
それにしてもこの二人の女性、バンダナの上から覗く眼がめっちゃ鋭い。なんか変なことしたらすぐさま組み伏せられそうな感じ。でもただ歩くのもつまらないからやたら「あれなに?これなに?」と質問しながらの散歩。だいたいなんて言ってるかわかんなかったけどね!

とりあえず壁の画をば。

入って最初にある家の絵。右に描かれている麦わらかぶったひげのおじさんが「エミリアーノ・サパタ」というメキシコ革命の中心人物だそうで、この人の名前「サパタ」の思想を引き継いだサパタ主義、ないし此処の方々サパティスタなんだそうです。よく描かれている。左中央に描かれている目出し帽を被ったかたつむりもよくモチーフになっています。これについてはあとで。

ともろこし一粒一粒に人の顔が。日本ではお米一粒にも神様が~と言ったりしますが、とうもろこしが主食のこっちでも同じようなニュアンスなのかなという理解。
食事処もありました。ペンギンという名前、絵は完全にピングーかね。

でっかいサパタさん。このでっかい帽子メキシコのイメージ。

これは女性主体。兵士とサパタさん。

ただでっかいかたつむりーと思って今貼るときに気付いたんだけど、これオベンティックの地図だわ。上の横線が道路で、そこから一本下り道。右下の「ESTAS AQUI」って書いてある星のところがこの絵の場所。地味に重なって書かれている二匹目のピンク色したカタツムリの眼が「i」の点になっているのが可愛い。

これが学校。学校も前面に絵が描かれている。子供たちも結構いましたが写真撮れず。挨拶したら普通に挨拶を返してくれるかわいい子たち。バスケしてたりサッカー場もありました。

これはお土産屋さん。ここで少しお土産を買いました。

とてもカラフルな建物。これは病院。
右端のバンダナをしているマリア様、これもけっこう描かれている。


カタツムリ兵。言っているのは「ゆっくり、だが進んでいる」。
自分たちの革命の成果はゆっくりではあるが、着実に進行しているということを示しているのだと思います。いいねー、前進。動き回っているけど何も進んでいない自分からは羨ましい限り。進む方向どっちかねぇ。



散策終了。一時間の予定で入ったんだけど村が小さいことと話が出来ないこともあって、40分くらいで見終わってしまった。話せればもっと聞いたりなにかやったりできるのかな、残念。

帰り。此処で問題発生。帰る手段がない。
来る時のバスが途中で手を上げている人を乗せたりしていたので、それで乗れるのだろう、と思っていたし、たぶん乗れるんだろうけど、全然通らない。通らないから手を上げるとかそういう以前の問題である。
来ないかなーと門番に見守られながらけっこうな時間が経過。その間そこらを観察していて気付いたのは、けっこうみんなヒッチハイクをして乗っていくなぁということ。最初は迎えが来ているのかと思ってみていたんだけど、どうやら違うように見える。町と町が離れていて、その間に家が点在しているからこういう文化が発達したのだろう、と勝手に推測。
此処ではヒッチハイクをするのが普通!と決めて海外初ヒッチハイク。座ったまま通った車に挨拶程度で手をあげてみる。ヒッチハイクする制度がない場合「なんか挨拶されたな」としか相手が思わないであろう謙虚具合。それでもすぐ止まってくれる車。

「なんとかかんとか!(たぶん町名)」と言ってくるおじさん。
この段階で町の名前を言う時点でヒッチハイク制度があるであろうことほぼ確定。
なので「サンクリストバル!」と返答。
「あー、なんちゃらかんちゃらマス」(マスは「以上」の意)
なんとか以上、と言っているんだけどサンクリストバル以上のところに行くなら、残念そうな声色になる理由はないので、この場合「以上」は目的地以上のところにサンクリストバルがある、というようなかかり方をしているのだろうと判断。お礼を言ってバイバイ。

次の車。それも同じ反応。やっぱりサンクリストバルまでは遠いから行かないのかな。
そしたら運転手の兄ちゃんが「なんちゃらかんちゃらオトラなんとか」と言う。
オトラは「別の」という意味なので、途中の町まで行くからそこで別な車拾えよ、ということだと判断て乗せてもらう。ちょっとドキドキ。ヒッチハイクだけどお金かかるのかな、制度的にどうなのかな、と思って聞いたら12ペソでした。96円かな。

謎の町でお礼を言って下車。来る予定もないし今後来ることもない町だろうと散策。
そしたらなんとここでもお祭りをやっていました。謎のお祭り遭遇率!
でもまだ準備中のようでしたが。
何やら観覧車などを空き地に作っていたりと、こういう移動式遊園地みたいなのも来ている大きな祭りみたい。どこの町のなんの祭りなのか全然わからんけど。
こんな衣装の人がたくさん。
とりあえず何となく散策して町で流れている音楽聴いて、屋台のおじちゃんからフライドポテト買って子供とじゃれて車拾ってサンクリストバルへ。途中助手席に二人で詰め込まれてかなり厳しい体制になりました。車マニュアルだから僕の腰にゴリゴリと…。
ここから宿まで30ペソだったので帰りは合計42ペソ。行きとそんな変わらんかった。

そんなこんななかなかいろいろ詰め込んだ一日でしたー。

どんどん適当になっていくブログの文章でしたー。
●今までに行った場所一覧はこちらから → 『世界一周で周った場所一覧』
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