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SpiltMilk

デジタル一眼レフカメラ「EOS6D」と「60D」でのあれこれ。世界一周やめての途中で帰国した阿呆の写真・動画ブログのはずだったんだけど最近なんなんだかよくわからなくなってきている適当な何かしら。

東北の旅 三日目 ~宮古から田老、陸前高田、石巻へ~

【万里の長城と呼ばれた防波堤】

昨日は既に暗くなっていたために通過した田老の町へ戻るために少し北へ。

田老は「防災の町」として知られており、その町を守る堤防は長さ2600m、高さ10mを誇り、国内外から「万里の長城」と呼ばれていたそうだ。
田老の町はこれまでにも何度も津波の被害を受けていることから防災の意識は高く、津波時の標識や避難経路は整備され、すぐ近くに高台も存在していた。 (市役所前に建てられている津波防災の町宣言)



しかし2011年の震災時に発生した津波は想定よりもはるかに高く早かった。
住民が避難する前に到達し、堤防を乗り越え、さらには一部破壊しながら町を襲った。 元々町があったのであろうところはほぼ更地になってしまっている。 一部破損した堤防の修復工事もなされているようで、新しく建てられている家もあった。

土地や費用、様々な面から「町ごと移転すればいいのに」という簡単なことではなく、気持ちとしても土地への思い入れから離れる事が出来ないという状況もわかりますが、またいつか大きな被害を受ける可能性のある土地に生活基盤を作り続けるという現状に、いろいろなことを考えさせられる。

【大船渡の屋台村で昼食】

(良い感じにカブが写っていますが僕のではない)


【奇跡の一本松】

さらに南下し陸前高田、奇跡の一本松へ。
道中写真で何度も目にした事のある有名な宿舎や道の駅など崩れた建物をいくつも直接見ることになる。
僕の古いカーナビでは街中を走っていることになっていて、いくつも交差点を通過しているが、目の前には更地と一本の道しかない。これは田老も此処も、どこも同じだった。

奇跡の一本松へは車を駐車場に止め、歩いてすぐ側まで行く事が出来る。
その駐車場にはお土産屋さんや軽食を食べられるところ、トイレなどがあって小さな道の駅のようになっている。あたりは工事車両が行きかい、町を底上げするためと思われる高台がそこらじゅうで作られている。イメージとしてはお城の土台のようなものと言えば伝わるだろうか。伝わらないかな。

おそらくその土台のための土を運ぶのだろうとても巨大なコンベアが何機も何機も作られていて、あたりは見たことのない姿。 そしてそのコンベアの先には土を採るために削り取られたのであろう無残な山。自然に壊された町のために改めて自然を壊している姿。自然を超える人の力。人工物を超える自然の力。繰り返し。機械やそのスケールに驚くがその凄さは決して手放しで肯定できるものではないと感じる。

【石巻で一泊】

本日の宿泊地は石巻に。 たまたま見つけた宿は居心地がよく、少し話もさせていただいた。宿の名前は失念。無念。
おすすめされた居酒屋で夕食。またこの町の食べ物を頂く。魚と日本酒といろいろと。

明日の予定ルートを確認。
どうやら嵐(気象現象ではなくジャニーズのほう)がこれからこのあたりへライブをしに来るそうで、宿や移動手段の確保が難しくなるらしいという情報も耳にする。まじか。そういえばファンと宿とで問題が起きているというのを何度かネットで見たなと思い出す。
でもとりあえずはどうすることも出来ないので明日以降は臨機応変に対応することを決め、就寝。


●今までに行った場所一覧はこちらから → 『世界一周で周った場所一覧』
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